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今回は、浸水時においてバルクキャリアにどの程度の強度的余裕があるがその概要を掴むのが目的であり、その検討が標準的と考えられる代表的な3船型のバルクキャリア(いずれもNK船級船)に限られているため一概には評価できないが、検討結果から判断すると、これらのバルクキャリアについては、二重底のガーダ及びフロアの一部並びに横置水密隔壁のコルゲート下端部で若千の増厚または座屈対策が必要となるケースがあるものの、これらの検討は腐食による衰耗分を差し引いた検討であること、及び、最終崩壊強度の観点からは更に若干の強度的余裕があると考えられることも考慮すると、船体が良好に維持管理されているバルクキャリアにあっては、一般的には浸水時においてもそれ程クリティカルな状況にはならないと考えられる。
なお、船級により構造寸法は若干異り、本解析結果とは異なった結果を示す場合も考えられるので、一般的な結論を導くことは未だ時期尚早であろう。

 

 

 

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